
「部屋をスッキリさせたいけど、何から始めればいいかわからない」
そんな悩みを持つ方におすすめなのが「捨て活」です。
捨て活とは、暮らしの中で不要な物を手放し、自分にとって本当に必要な物だけを残す片付け習慣のこと。
ミニマリズムといった言葉と似ていますが、そこまで極端にならず、自分のペースで行える点が魅力です。
しかし、いきなり片付けを始めてもうまくいかず、途中で挫折してしまう人も少なくありません。
実際、「思い切ってやろうとしたけど何から手をつけていいかわからない」「出しただけで終わってしまった」などの声はよく聞きます。
この記事では、捨て活を始める前に準備しておくべき3つのポイントを中心に、よくある失敗やコツも交えて解説していきます。
そもそも「捨て活」とは?

ミニマリストとの違い
ミニマリストは「必要最小限の物だけで暮らす」という徹底したシンプルライフのことです。
それに対して捨て活はもっとゆるやかで、「自分にとって必要のない物を意識的に手放していく」という実践ベースの行動です。
つまり、ストイックさや完璧さを求めるのではなく、日常生活の中で少しずつ物を減らしていく考え方。
なので、「片付けに自信がない人」「途中でやめてしまった経験がある人」でも始めやすいのが特徴です。
捨て活が注目される理由
今の時代、物は簡単に手に入り、いつの間にか家の中が物だらけ…ということも。
使わないのに捨てられない。収納を工夫してもしっくりこない。
そんなとき、まず必要なのは「収納」よりも「減らす」ことです。
捨て活を取り入れることで、以下のような変化が期待できます。
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物理的なスペースが広がる
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掃除や片付けが楽になる
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探し物が減る
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精神的にスッキリする
小さな成功体験の積み重ねが、自分の「暮らしやすさ」や「選びやすさ」を育ててくれるのです。
捨て活は、部屋を整えるだけでなく、気持ちを軽くしたり、生活全体のストレスを減らすきっかけにもなるとされています。
捨て活を成功させるために|始める前の3つの準備

① ゴールを明確にする(何のために捨てる?)
ただ「物を減らしたい」だけでは、途中で手が止まってしまいがちです。
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掃除をもっと楽にしたい
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部屋を広く見せたい
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引っ越しを機に身軽になりたい
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来客があっても恥ずかしくない部屋にしたい
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新生活を気持ちよく始めたい
こうした「目的」や「理想の状態」を1つでも言語化しておくと、捨て活中の迷いが減ります。
ゴールがあるだけで、判断がブレにくくなり「これは今の自分に本当に必要?」と問いかけやすくなります。
② 捨てる基準を決めておく
捨て活が進まない理由の多くは「迷いすぎて決断できない」ことです。
そこであらかじめ、捨てるかどうかの判断基準を決めておきましょう。
おすすめの基準例:
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1年以上使っていないもの
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壊れている、または修理予定のないもの
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同じ用途のものが複数ある
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今の自分の暮らしにフィットしていないもの
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見るたびに気が重くなるもの(ノベルティ、思い出品など)
このような基準があると、「なんとなく捨てにくいもの」への判断がしやすくなります。
「迷ったら、いったん保留BOXへ入れておく」という選択肢を作るのもおすすめです。
③ 作業時間とスペースを確保する
いざ始めようと思っても、「どこからやればいい?」「時間がない…」ということもあります。
そんな時は、完璧を目指さず「10分だけ」「引き出し1つだけ」と決めて始めましょう。
さらに以下のような準備をしておくと、スムーズに進みます。
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ゴミ袋・紙袋を複数枚用意
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保留BOX(迷った物を一時保管)を作る
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作業中に集中できる音楽やタイマーをセット
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決して“全部出さない”(疲れて終わらなくなる原因)
小さなステップを積み重ねることで、挫折せずに続けることができます。
よくある捨て活つまずきポイントと対処法

全部出して途中で力尽きる
一気に全部出すと、思った以上に時間も体力も使い、途中で挫折してしまいます。
→ 解決策:引き出し1つ、バッグの中だけ、など“小さな範囲”から始めましょう。
捨てた後に後悔するのが怖い
捨てたあとに「やっぱり必要だったかも…」と不安になることも。
→ 解決策:いったん保留BOXに入れておき、1週間〜1ヶ月後に再判断してもOKです。
初心者におすすめの捨て活スタート場所

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財布やポーチの中
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文房具引き出し
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キッチンのカトラリーケース
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洗面台の下のストック類
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お風呂場の使っていないボトル類
最初に「やり切れた!」という感覚が持てるエリアを選ぶと、自然と他の場所にも広げたくなります。
実践前に心がけたい「捨て活マインド」

「まだ使える」は捨て活の最大のワナ
「壊れてないし、もったいないな…」と思って取っておいた物が、気づけば場所を取っているということはありませんか?
「まだ使えるか」よりも、「今、使っているか?」が大切な判断基準です。
「また買えばいい」で不安を和らげる
もし迷ったときは「必要ならまた買えばいい」と心の中で唱えてみてください。
実際は買い直すことなんて滅多にありません。
そう思うだけで、手放すハードルがグッと下がります。
捨て活の効果は“片付け”だけじゃない?

物が減ることで起こる変化は、意外とたくさんあります。
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探し物が減ることで時間が節約できる
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視界に物が少ないと集中力が上がる
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「管理するもの」が減ることで心が軽くなる
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部屋が整うと、来客時の不安が減る
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心にも空きスペースができて前向きになれる
つまり、捨て活は「物を減らす行動」ではありますが、その先には「暮らしやすさ」「自分らしさ」が手に入るという大きなメリットがあります。
まとめ|捨て活は“準備8割・実行2割”

捨て活を成功させるには、準備がとても大切です。
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なぜ捨てるのか?(目的)
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どんな基準で選ぶのか?(判断軸)
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どうやって取り組むのか?(実行の設計)
この3つを明確にしておくだけで、迷いやストレスを最小限に抑えて、スムーズに進めることができます。
最初は完璧でなくて大丈夫です。
引き出し1つ、財布の中身、書類1束…どこか一ヶ所から、今日から始めてみませんか?
